台北士林区の広大な博物館で東アジアの美術品を堪能
士林駅からタクシーで10分ほど、高級住宅街のすぐ近くに、国立故宮博物院があります。
この日は博物館が開く時間よりも早く着いたので、まず敷地内の散歩から始めました。そびえたつ門の向こうに小さく建物が見えますが、門の中央に見える建物を目指して真っすぐ進んでも、そこは博物館の入り口ではないので注意が必要です。
敷地内はかなり広いから歩き易い靴を履いていくべきだよ。
日差しを避けたい時は脇にそれた歩道を歩けば木陰を進めるよ。
あつまれどうぶつのもりに出てきたとてつもないちょうこく(后母戊鼎)があるよ。
ざんねんだけど微妙に模様も違うし別物みたいだよ。后母戊鼎は北京にある国宝だから野ざらしにはされないよ。
世界四大博物館と呼ばれるだけあり、故宮博物院には凄まじい数のツアー客の方が来られます。おそらく中国から来られる方が多いのかと思われます。昼頃には人で溢れて人気の展示物は行列ができますので、朝一に入館して最初に見てしまうのがおすすめです。
フラッシュは禁止だけど写真は撮れるよ。
チケットを提示して中に入ると、正面に階段があります。ほとんどの人はまず1階から順に展示を見ていくようですが、オープン後すぐに入場できた場合、おすすめはこの階段を登り、真っすぐに翠玉白菜の展示コーナーを目指すルートです。
翠玉白菜と肉形石の展示コーナーは、そこをぐるりと囲うように順番待ちの列を整備するロープが張られており、その人気ぶりが伺えます。ただし、オープンした直後は、ツアーやその他のお客さんはまだ1階をうろついているので、のんびりと写真を撮ることができます。
一番乗りでじっくりと見学できるよ。10分くらいしたらチラホラと他のお客さんが入って白菜を囲みだしたよ。
白菜も肉形石も小さくてまるで食玩みたいだよ。
国立故宮博物院の展示品の多くは、ラストエンペラーとして有名な愛新覚羅溥儀が紫禁城から退去させられた後、宮殿内に残った清朝の美術品が一般公開されたものだそうです。
このため、中国色の強い美術品が数多く展示されています。特に珊瑚や象牙を加工した繊細な美術品の多くは、長時間眺めていても飽きません。
彫象牙透花人物套球は一つの象牙を23層の球体に削り出したものだよ。中の球体は自由に回転するという恐ろしい加工技術が使われているよ。
小さくて可愛い美術品も多いよね。
雕橄欖核舟は3.4㎝のオリーブの種に彫られた船と8人の船員だよ。船底には300字にも及ぶ漢文が書かれているよ。
細かすぎてなんのこっちゃだよ。
東洋医学の書物も展示されているよ。
ピンピンコロリが理想なのです 。
故宮博物院では、時期に応じて様々なテーマを設けて展示を行っています。この時期には、明治大学先端数理科学インスティテュート所長・杉原厚吉特任教授が制作した錯覚研究作品が期間限定で展示されていました。
手前にある実物と、奥の鏡に映る鏡像で全く別の見え方をするよ。
また、他にも故宮動物園という企画も開催されており、動物の絵がたくさん展示されていました。
当時獅子は想像で描かれたためちょっと変な形になったとか。
騶虞 (スウグ)は中国の伝説の生き物で「大きさ虎の如し、五彩備え、一日千里を行く」とされるよ。映画ファンタスティックビーストに登場するズーウーのモデルになったそうだよ。
世界四大博物館のなかでアジアにあるのはこの国立故宮博物院だけだよ。
日本からのアクセスも簡単だから一度は訪れても良いと思うよ。